秒速約30kmで移動するベテルギウスが作り出した弧状の構造

ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の赤外線天文衛星ハーシェルが、遠赤外線でとらえたベテルギウス。オリオン座の三つ星の左上にある、肉眼でも見ることのできる赤色巨星です。太陽の約1000倍の直径をもち、太陽の10万倍明るく輝いています。星の外層の物質はかなり放出されており、遠からず超新星爆発を起こすのではないかとみられています。

弧状の構造はベテルギウス赤色超巨星に進化したときに放出された物質が、星間物質に当たってできたものです。ベテルギウスは画像左に向かって秒速約30kmで移動しており、その進行方向にできた衝撃波面(バウショック)が弧状の構造となってみえています。

弧状の構造の左に、縦方向に直線的な壁のような構造も映っています。その起源はよく分かっていませんが、ベテルギウスが通過中の星間雲の一部だとすれば、約5000年後には弧状の構造が、そして1万2500年後にはベテルギウス本体がその壁に衝突すると予測されています。

画像は2013年1月にリリースされたものです。2009年5月に打ち上げられたハーシェルは、2013年3月に観測を終了しました。

Image Credit: ESA/Herschel/PACS/L. Decin et al

https://www.esa.int/Science_Exploration/Space_Science/Betelgeuse_braces_for_a_collision


アストロピクスではTwitterやFacebookでも更新情報をお届けしています