大マゼラン銀河にあるタランチュラ星雲のクローズアップ ハッブル宇宙望遠鏡が撮影 | アストロピクス

大マゼラン銀河にあるタランチュラ星雲のクローズアップ ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

この画像に映っているのは、大マゼラン銀河にあるタランチュラ星雲のクローズアップです。ハッブル宇宙望遠鏡が撮影しました。大マゼラン銀河は、かじき座の方向、約16万光年の距離にある銀河で、天の川銀河の伴銀河(衛星銀河)の中で最大の銀河です。

タランチュラ星雲は、近傍にある銀河の中で星形成が最も活発な領域です。画像には青や緑、ピンク、赤や黒など、さまざまな色に見えるガスや塵の雲が映っています。半透明の雲を通して、オレンジ色や青色に見える星々が散りばめられています。

ハッブル宇宙望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)を使って撮影されたこの画像は、5種類の異なるフィルターを用いてとらえた画像を合成したものです。5つのフィルターの中には、人間の目には見えない紫外線や赤外線をとらえるものも含んでいます。

宇宙望遠鏡でフィルターを通して撮影する画像はモノクロ画像です。複数のフィルターにそれぞれ色を割り当てて合成することでカラー画像が作られます。紫外線のように短い波長の光には紫や青、赤外線のように長い波長の光には赤が割り当てられることが多いです。それにより、人間の目では見えない情報も視覚化されます。

画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年5月12日に公開されました。

(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, C. Murray

(参照)ESA/Hubble