天王星と海王星の衛星を新たに発見

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた天王星(左)と海王星。Image Credit: NASA, ESA, A. Simon (Goddard Space Flight Center), and M. H. Wong (University of California, Berkeley) and the OPAL team
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた天王星(左)と海王星。Image Credit: NASA, ESA, A. Simon (Goddard Space Flight Center), and M. H. Wong (University of California, Berkeley) and the OPAL team

天王星で1個、海王星で2個の衛星が新たに発見されました。これら3個の衛星は、地上望遠鏡でこれまで発見された天王星や海王星の衛星の中で最も暗い衛星とのことです。今回の発見により、天王星で確認されている衛星数は28、海王星で確認されている衛星数は16となりました。

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天王星の新衛星は大きさ8km

「S/2023 U1」と仮符号が付けられた新衛星は大きさがわずか8kmで、天王星の衛星の中ではおそらく最小のものです。天王星を約680日で1周しています。天王星で新たに衛星が発見されるのはおよそ20年ぶりのことです。天王星から遠い衛星にはシェークスピアの戯曲にちなんだ名前が付けられており、この衛星もそれに沿って命名されるとみられます。

S/2023 U1は、2023年11月4日、南米チリにあるラスカンパナス天文台のマゼラン望遠鏡で初めて発見され、その後の追跡観測により確認されました。

2023年11月4日にマゼラン望遠鏡でとらえた天王星の新衛星S/2023 U1(下の画像の黄矢印)。天王星は左上の枠外にあります。Image Credit: Scott Sheppard.
2023年11月4日にマゼラン望遠鏡でとらえた天王星の新衛星S/2023 U1(下の画像の黄矢印)。天王星は左上の枠外にあります。Image Credit: Scott Sheppard.
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海王星の新衛星は大きさ23kmと14km

一方、海王星では「S/2002 N5」「S/2021 N1」と仮符号が付けられた2つの衛星が発見されました。S/2002 N5の大きさは約23kmで約9年かけて海王星を1周、S/2021 N1の大きさは約14kmで約27年かけて海王星を1周しています。海王星の英語「Neptune(ネプチューン)」はローマ神話の海の神(ギリシア神話の「ポセイドン」)で、衛星の名前は海の女神や精霊にちなんで名付けられています。2つの新衛星にも、それに沿った名前が付けられるとみられます。

S/2002 N5はマゼラン望遠鏡、S/2021 N1はハワイにあるすばる望遠鏡で、いずれも2021年9月に初めて発見され、その後の追跡観測で海王星を周回していることが確認されました。S/2002 N5の軌道は、2003年に海王星の近くで発見されたものの、周回していることが確認される前に見失った天体までさかのぼれることがわかりました。

今回発見された3つの衛星はいずれも、惑星から遠く離れており、また歪んだ楕円で傾斜した公転軌道をもっています。これは惑星が形成されたころ、あるいはその直後に天王星や海王星の重力によってとらえられたことを示唆しているとのことです。

(参考記事)
各惑星の衛星数は?
天王星の詳細最新画像 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観測
リングがくっきり! ウェッブ望遠鏡がとらえた海王星の最新画像

(参照)Carnegie Institution for Science