【速報】月探査機SLIMが復活!

小型月着陸実証機SLIMとの通信を確立することに成功し運用を再開したと、SLIMのX(旧Twitter)公式アカウントが1月29日朝、明らかにしました。

SLIMは1月20日に月面に着陸したものの、想定とは異なる姿勢で着地したために太陽電池から電力が得られず、バッテリーを切り離し電源をオフにしていました。日が射す方向が変わることで太陽電池パネルに太陽光が当たれば、電力発生が回復して運用を再開できる可能性があるとみられていました。

復活後、運用チームは、SLIMに搭載したマルチバンド分光カメラ(MBC)での科学観測を開始。MBCは750〜1650nmの波長帯を10バンドで観測できますが、10バンド観測のファーストライトも取得したとのことです。

冒頭の画像はXで公開されたMBCで撮影された画像です。1月20日の着陸時、電源をオフにするまでの間に、MBCで撮影された画像に映っていた「トイプードル」と愛称が付けられた岩が映っています。この岩は、かつての隕石衝突によって飛び散った、マントルに由来するカンラン石ではないかと考えられています。

こちらは1月20日のMBCでの撮影画像です。手前側にトイプードルが映っています。

(参考記事)「探査機SLIM、ピンポイント着陸に成功! 月面での撮影画像も公開」「SLIM着陸地点周辺はどんな場所?

Image Credit: JAXA、立命館大学、会津大学

(参照)X(旧Twitter)