天の川銀河の近所に「超淡銀河」がいくつも潜んでいる?

局所銀河群のシミュレーションの1例。赤は暗黒物質、緑はガス、白は星を表しています。画像中央付近に天の川銀河とアンドロメダ銀河を模した天体があり、円は超淡銀河を示しています。
局所銀河群のシミュレーションの1例。赤は暗黒物質、緑はガス、白は星を表しています。画像中央付近に天の川銀河とアンドロメダ銀河を模した天体があり、円は超淡銀河を示しています。

天の川銀河ほどのサイズがありながら、質量は最大で太陽の10億個分(天の川銀河の1000分の1ほど)しかない「超淡銀河(ultra-diffuse galaxy)」と呼ばれる銀河があります。超淡銀河は非常に暗く観測が困難です。天の川銀河やアンドロメダ銀河を含む局所銀河群では超淡銀河が2つ見つかっていますが、より多くの超淡銀河が隠れているとみられています。

国際的な研究チームが最先端のシミュレーションによって調べたところ、局所銀河群に潜んでいる超淡銀河が12個も存在する可能性があると予測されました。そのうちのいくつかは、地上望遠鏡で直接観測できる可能性があるようです。

これらの新しい銀河の発見は、銀河の形成と進化に関する理解に大きな影響を与える可能性があります。局所銀河群での超淡銀河の集団の大きさから、宇宙論モデルのいくつかを除外できる可能性があるとのことです。【1分で読む宇宙ニュース】

Image Credit: Salvador Cardona-Barrero

(参照)AIP(ポツダム天体物理学ライプニッツ研究所)