2022年は5月16日と11月8日の2回、皆既月食が起こりました(5月の月食は日本からは見えませんでした)。それぞれの皆既月食時に撮影された月を並べた画像がNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から公開されました。
左は5月に南米チリにあるセロ・トロロ汎米天文台で撮影された画像です。右は11月の画像で、アメリカにあるキットピーク国立天文台で撮影されました。
5月の皆既月食時の月のほうが地球に近かったため、11月の月とくらべて大きく見えています。また5月の皆既月食は過去の月食と比べて暗く見えましたが、これは1月に発生したフンガトンガ・フンガハアパイ島の大噴火で噴出した火山灰の影響によるものです。
11月の画像には、ターコイズフリンジ(左上の青っぽい部分)が映っています。ターコイズフリンジは、太陽光の赤色が地球の大気のオゾン層で吸収され、通過した青色の光が当たっている領域で、地球の影(本影)の縁にあらわれます。
参考記事:皆既月食で月が赤く見えるのはなぜ?、2022年11月8日の皆既月食
Image Credit: KPNO/NOIRLab/NSF/AURA/J. Kujal, P. Horálek (Institute of Physics in Opava)
(参照)NOIRLab