建設中のベラ・ルービン天文台と夜空の天の川

この画像には、南米チリのセロ・パチョンで建設中のベラ・ルービン天文台とともに、夜空には天の川が映っています。

天文台の左上側が、天の川銀河の中心方向です。その銀河中心を暗い塵の帯が横切ることで、天の川が上下2つに分かれているように見えています。銀河中心を通る塵の帯は「グレート・リフト(巨大な裂け目)」と呼ばれます。そこでは濃い塵が奥にある星の光を遮り、可視光では塵の向こう側を観測することができません。画面右上に見える明るい星は、わし座のアルタイルです。天文台の左側には、さそり座のアンタレスが見えています。

ベラ・ルービン天文台は2024年に稼働し始める予定で建設が進められています。この天文台では宇宙の構造や進化を探ることを目的として、「時空間レガシーサーベイ(Legacy Survey of Space and Time: LSST)」が行われることになっています。これは、口径8mの望遠鏡と3.2ギガピクセルのカメラを使い、10年にわたって数日おきに、天文台から見える全天のサーベイを繰り返し行うサーベイ計画です。

この画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2022年2月16日にリリースされた「Images of the Week」です。

Image Credit: Rubin Observatory/NSF/AURA/B. Quint

(参照)NOIRLab