最も近い太陽と遠い太陽の見た目のサイズの違い | アストロピクス

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最も近い太陽と遠い太陽の見た目のサイズの違い

太陽をまわる地球の公転軌道は円(まん丸)ではなく楕円のため、時期によって太陽と地球の間の距離は変化します。そして距離の変化にともない、地球から見た時の太陽の見た目の大きさも変わります。

地球は毎年1月初旬に太陽に最も近づき、7月初旬に最も遠ざかります。太陽に最も近づく点を「近日点」、最も遠ざかる点を「遠日点」と呼びます。近日点にあるときの太陽〜地球間の距離は0.983天文単位、遠日点の時の距離は1.017天文単位となります(1天文単位は太陽と地球の間の平均距離に相当する距離で約1億5000万km)。2023年は1月5日1時17分(日本時間)に、地球は近日点を通過しました。

画像は、地球が遠日点付近にあるときに撮影された太陽(左)と、近日点付近にあるときに撮影された太陽(右)を並べたものです。このように並べて比べると、近日点付近にあるときのほうが、太陽の見た目のサイズがやや大きいことが分かります。

画像は国立天文台三鷹キャンパスにある太陽フレア望遠鏡で撮影されたHα線画像です。左が2022年の遠日点(7月4日)付近の7月5日に撮影された画像、右が2023年の近日点(1月5日)付近の1月4日に撮影された画像です。

これらは冒頭の画像の元画像です。上は2022年7月5日、下は2023年1月4日の画像。

※肉眼や望遠鏡などで太陽を直視しないでください。

Image Credit: 国立天文台

(参考)天象 - 国立天文台暦計算室国立天文台太陽観測科学プロジェクト