三つの望遠鏡ドームの頭上に輝く天の川

この画像は南米チリ、ESO(ヨーロッパ南天天文台)ラ・シヤ天文台で撮影されたもので、地上には望遠鏡のドームが三つ見え、夜空には天の川が明るく流れています。

天の川は銀河系中心方向が映っており、いて座やさそり座などの星々が見えています。最も明るく見えているのは木星で、その右上にある赤い星は、さそり座のアンタレスです。天の川をはさんで木星の下の方には土星も映っています。画面右上にはケンタウルス座のα星(左)とβ星が明るく輝いています。

手前で大きく見えているドームはデンマーク1.54m望遠鏡、その奥にはMPG/ESO 2.2m望遠鏡が見えています。いちばん奥にあって小さく見えているのはESOのNTT(新技術望遠鏡)です。

大きな望遠鏡の鏡は自重などで歪んでしまいます。NTTは、そのような歪みをリアルタイムで調整する技術(「能動光学」と呼ばれます)を最初に採用した望遠鏡です。能動光学は、日本の「ずばる望遠鏡」をはじめ、大型の望遠鏡に広く採用されています。

画像は、2022年4月4日にリリースされたESOの「今週の1枚(Picture of the Week)」です。

Image Credit: ESO/M. Zamani

(参照)ESO