アルテミス1ミッションのオリオン(オライオン)宇宙船が、2022年12月11日12時39分(アメリカ東部標準時、日本時間12日午前2時39分)にカリフォルニア沖の太平洋(グアダルーペ島付近)へ着水する予定です。オリオン宇宙船は、2022年11月16日にSLSロケットにより打ち上げられ、月を周回したのちに地球への帰途についていました。画像は飛行25日目の12月10日に、オリオン宇宙船の太陽電池アレイに取り付けられたカメラで撮影されたもので、宇宙船とともに地球が映っています。
航行中のオリオン宇宙船は、クルーモジュールとサービスモジュールが合体しています。地球の大気圏への再突入の直前(着水の40分前)、クルーモジュールとサービスモジュールは分離し、クルーモジュールのみが地上へ帰還します。サービスモジュールは大気中で燃え尽きる予定です。
今回、オリオン宇宙船の再突入は「スキップエントリー」と呼ばれる技術を使って行われます。宇宙船はまず地球の大気圏上層に突入したあと、揚力を利用して一度大気圏から飛び出し、その後もう一度大気圏に入ります。これは川や池などに石を投げると石がはねる「水切り」のようなものです。スキップエントリーを採用することで、着陸精度を上げることが可能になります。大気による減速の後、クルーモジュールはパラシュートを展開して降りていき着水します。
NASA(アメリカ航空宇宙局)は日本時間26日午前1時から、着水に関連するライブ配信を行う予定です。
Image Credit: NASA