これまでで最大、そして最も詳細な宇宙の三次元地図(3Dマップ)が作成されました。アメリカ、キットピーク国立天文台の口径4mメイヨール望遠鏡に設置されたDESI(Dark Energy Spectroscopic Instrument、ダークエネルギー分光装置)を使った観測によるものです。
DESIの主な目的は、全天の3分の1以上にわたる数多くの銀河のスペクトルを測定することです。スペクトルを調べることで、銀河からの光がどれだけ赤方偏移したのかを知ることができます。一般に銀河のスペクトルの赤方偏移が大きいほど、その銀河は遠方にあることになります。
DESIは科学運用をスタートしてからわずか7か月で、750万以上の銀河のスペクトルを測定しました。これまでに行われた三次元赤方偏移探査を全て合計したよりも多くの銀河が、すでにカタログ化されています。また毎月100万個を超えるペースで、さらに多くの銀河が追加されています。2021年11月だけで、DESIは250万の銀河からの赤方偏移をカタログ化しました。2026年の運用終了までに、3500万以上の銀河を測定する予定です。
冒頭の画像は三次元のデータの一部を薄く切り取ったもので、100億光年までの銀河がプロットされています。一つ一つの点がそれぞれ銀河を表しています。
こちらはスローンデジタルスカイサーベイ(左)とDESIのマップを比較したものです。DESIの3Dマップでは、銀河を表す点が大幅に増えていることが分かります。
(参考記事)史上最大の3D宇宙地図が公開された!
Credit: D. Schlegel/Berkeley Lab using data from DESI
Acknowledgment: M. Zamani (NSF's NOIRLab)
(参照)NOIRLab