アリゾナの望遠鏡と立ち昇る天の川 | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

アリゾナの望遠鏡と立ち昇る天の川

アメリカ、キットピーク国立天文台(KPNO)にあるアリゾナ大学ボーク2.3m望遠鏡の頭上に、天の川が流れています。画像には星々の光の他にも、人工的な明かり、地球の大気の光、太陽系内の塵に散乱した光などさまざまな光が映し出されています。

望遠鏡ドームのすぐ右側には、オリオン座が映っており、三つ星やその下のオリオン大星雲(M42)などが見えています。オリオン座の右には、おうし座の星々が映っており、プレアデス星団(M45、すばる)も見えています。天の川の対岸には、こいぬ座のプロキオンや、ふたご座のカストルとポルックスなどの星々が映し出されています。

画像左側の地平線付近が明るくなっているのは遠方の街明かりです。一方で、画像右側の地平線付近は大気光によってほんのりと明るくなっています。また天の川と直交するようにかすかに白く光っているのは黄道光。黄道光は太陽系内の塵に太陽光が散乱してかすかに輝いているものです。

ボーク望遠鏡は、アリゾナ大学スチュワード天文台の前台長である天文学者ボークにちなんで名付けられました。ボーク望遠鏡は、スチュワード天文台がKPNOで運用している最大の光学望遠鏡の一つです。

画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2024年2月14日に「Images of the Week」として公開されたものです。

Image Credit: KPNO/NOIRLab/NSF/AURA/T. Slovinský

(参照)NOIRLab