アルマ望遠鏡のアンテナと天の川の「石炭袋」 | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

アルマ望遠鏡のアンテナと天の川の「石炭袋」

南米チリのアタカマ砂漠にあるアルマ望遠鏡のアンテナとともに、空には天の川が映っています。写真中央上端近くに明るい星が2つ並んでいます。これらの星は南十字を作る星の一部です。

それらの星の下に暗い領域があります。これは「石炭袋(コールサック)」と呼ばれる、わずか600光年の距離にある暗黒星雲です。石炭袋のような暗黒星雲は可視光では見通すことはできませんが、そこに隠れている星や銀河は「ミリ波」や「サブミリ波」と呼ばれる電波でしばしば輝いて見えます。66台のアンテナからなるアルマ望遠鏡は、そのようなミリ波やサブミリ波の波長領域で宇宙を探ります。

アンテナの左上に縦に並ぶ明るい2つの星は、ケンタウルス座アルファ星(下)とベータ星です。ケンタウルス座アルファ星は三連星です。そのうちの一つプロキシマケンタウリの地球からの距離は4.2光年で、最も近い恒星として知られています。

画像は2021年3月22日にリリースされたESOの「今週の1枚(Picture of the Week)」です。

Image Credit: ESO/Y. Beletsky (LCO)

(参照)ES0