
2025年7月に発見された恒星間天体アトラス彗星(3I/ATLAS)が、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のX線分光撮像衛星XRISMによって観測されました。
XRISMは2025年11月26日から28日にかけて、17時間にわたりアトラス彗星の観測を行いました。画像はXRISMのデータを解析し再構成されたもので、彗星の周囲およそ40万kmに広がるX線のかすかな輝きがとらえられています。これは、彗星の周囲を数十万kmにわたって取り巻くガスの雲がX線で淡く光っている可能性を示唆しています。
ただしJAXAのウェブページによると、検出器のノイズなどでも似た構造が現れうるため、さらなる解析が必要としています。
海外のX線天文衛星による追跡観測も始まっており、XRISMが世界に先駆けて取得した初期データは、X線による追跡観測を方向づける重要な成果になったとのことです。
アトラス彗星は2025年7月1日、ATLAS(小惑星地球衝突最終警報システム)での観測によって最初に報告されました。2017年のオウムアムア(1I/ʻOumuamua)、2019年のボリソフ彗星(2I/Borisov)に次ぐ3例目の恒星間天体です。アトラス彗星は双曲線軌道で運動しており、太陽に最接近した後は2度と戻ってくることはありません。
(参考)
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Image Credit: JAXA

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