月面での極寒の夜を越えて通信を再確立した小型月着陸実証機SLIM。越夜後にSLIMの航法カメラで撮影された月面の画像を、X(旧Twitter)のSLIMプロジェクトのアカウントが2月26日夜に公開しました。
SLIMは1月20日に月面への着陸に成功したものの、太陽電池パネルから電力が得られず一時休眠。その後、太陽電池パネルに太陽光が当たり電力を得られるようになり、29日から運用を再開しました。31日の現地での日没後に再び休眠していました。
月面での夜はマイナス170℃にもなります。SLIMは、その極寒の環境に耐えるような設計はなされていませんでしたが、画像が撮影されたことで、航法カメラの動作が確認されたことになります。
またSLIMのマルチバンド分光カメラ(MBC)のチームは、以前の運用で撮影できなかった領域を撮影するための新たなコマンドを作成したとのことです。こちらもさらなる観測成功なるか、楽しみです。
冒頭の画像は、SLIM公式アカウントがのちに公開した非圧縮の画像に差し替えました(2月28日)
Image Credit: JAXA
(参考記事)
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