木星の北半球の「ジェットN7」として知られる領域を、NASA(アメリカ航空宇宙局)のジュノー探査機がとらえた画像です。木星の強風は、大気の最上部に見える多くの渦を巻く嵐を作り出します。ジュノーのデータからはまた、風が木星の強力な磁場にも関係していることが分かりました。画像は2021年3月25日にリリースされました。
ジュノー探査機は、53日間で木星を1周する軌道をまわっています。木星に最も近づくときは雲頂から5000kmほど、遠ざかるときは800万kmほどになります。上の画像は、ジュノーが32回目の最接近を行なった2021年2月21日に得られたものです。
ジュノー探査機は木星に最接近するたびに、搭載しているジュノーカムというカメラで木星表面を撮影しています。そのデータは一般に公開され、誰でも処理することが可能です。
この画像は市民科学者のKevin M. Gill氏がジュノーカムのデータをもとに作成したものです。元の画像が撮影されたとき、ジュノー探査機は木星の雲頂から約1万6400kmの距離のところに位置していました。
Image Credit:
Image data: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS
Image processing by Kevin M. Gill © CC BY