観測衛星がとらえたサンタクロースの故郷ラップランド

クリスマスを意識してか、北欧のラップランドの画像がESA(ヨーロッパ宇宙機関)から公開されました。ヨーロッパの地球観測衛星コペルニクス・センチネル1がとらえた画像です。画像中央上の方には、サンタクロースの故郷とされるフィンランドのロヴァニエミ(Rovaniemi)も映っています。

北緯66度33分より北は北極圏と呼ばれます。ロヴァニエミの北8kmのところにはサンタクロース村があり、その村には北緯66度33分の線(北極線)が通っています。つまりサンタクロース村は北極圏の最南端にあることになります。

画像は、センチネル1ミッションで取得した3枚のレーダー画像を合成したもので、時間経過にともなって表面の状態がどのように変化したかを表しています。2019年2月28日の画像を緑、3月11日の画像を赤、4月4日の画像を青に色付けして合成しています。

時間による変化は、主に画像左下で見られます。そこではボスニア湾の海氷がかなり移動しています。ボスニア湾はバルト海の最北端に位置しており、多くの川から水が流れ込むため塩分濃度が非常に低く、冬の間は5か月間にわたり氷におおわれます。

湾内に見える線は、砕氷船の通過した跡です。沿岸部には小さな島が多く航行が困難なため、砕氷船の支援を受けることで船舶が航行しやすくなります。

Image Credit: contains modified Copernicus Sentinel data (2019), processed by ESA, CC BY-SA 3.0 IGO

(参照)ESA