建設中の口径39m超巨大望遠鏡「ELT」の夜空に流れる天の川 | アストロピクス

建設中の口径39m超巨大望遠鏡「ELT」の夜空に流れる天の川

この画像は、南米チリのセロ・アルマゾネス(Cerro Armazones)山頂にある、口径39m・超巨大望遠鏡ELT(Extremely Large Telescope)の建設現場をとらえたものです。2025年5月3日に撮影されました。ドームの建設がかなり進んでいることが見て取れます。ELTは2029年の試験観測開始を目指して建設が進められています。

画像右の方には、オレンジ色のひとすじの光が地上から伸びているのが見えています。これは同じくチリのセロ・パラナルにある、ESO(ヨーロッパ南天天文台)の口径8.2mの超大型望遠鏡VLTの補償光学システムの一部です。補償光学は、レーザー光によってガイド星を人工的に作り出すことで大気のゆらぎを補正するシステムです。完成後のELTでも、6つのレーザーガイド星を使って鮮明な画像を取得します。

夜空には天の川が立ち昇るように映り、ケンタウルス座α星やβ星、南十字などが見えています。

画像はライブウェブカメラで撮影されました。ESOが5月19日に「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開した画像です。

(参考記事)
満月を背景に浮かび上がる口径39m超巨大望遠鏡「ELT」
昇る太陽と超巨大望遠鏡ELTドームのシルエット

Image Credit: ESO

(参照)ESO