小型月着陸実証機SLIMが2度目の越夜に成功したと、3月28日10時37分ごろにSLIMプロジェクトのX(旧Twitter)のアカウントがポストしました。画像は2度目の越夜後に航法カメラで撮影した月面です。SLIMについては、3月26日に2回目越夜後の再起動に向け復旧運用を開始されていました。
月面では約14日間ごとに昼と夜を繰り返します。SLIMは1月20日に月面へ着陸。想定とは異なる姿勢で着陸したため、当初は太陽電池パネルから電力を得ることができませんでしたが、その後電力が得られるようになり1月29日から運用を再開。1月31日に日没に伴い休眠状態に入りました。
月面の夜はマイナス170℃にもなります。SLIMはそのような極寒の夜の環境に耐えるような設計になっていません。それにもかかわらず、2月25日にはSLIMとの通信が再開しました(参考記事:月探査機SLIM、通信を再開)。現地では3月1日に再び日没となり、SLIMは2度目の夜に入っていました。
ポストによると、温度センサーや、すでに使用していないバッテリーセルに不調が出始めているものの、1度目の夜を越えた段階で確認された主要な機能は引き続き維持されているとのことです。
Image Credit: JAXA