ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がMIRI(中間赤外線装置)を使い中間赤外線でとらえた棒渦巻銀河NGC 7496。銀河のガスや塵が映し出されています。先日紹介した棒渦巻銀河NGC 1433の画像と同じく、「PHANGS(Physics at High Angular resolution in Nearby GalaxieS:近傍銀河の高解像度観測による物理学研究)」というプロジェクトの一環で撮影された画像です。
渦状腕には、あちらこちらに泡状の空洞や殻状のフィラメントが見られます。これは若い星がエネルギーを放出して、ときに星を取り巻くガスや塵などの星間物質を吹き飛ばしている証拠です。
ウェッブ望遠鏡のデータを分析することで、NGC 7496内にある約60の星団が新たに特定されました。それらの星団の星は、銀河全体の中で最も若い星々である可能性があります。
NGC 7496は、つる座の方向、2400万光年以上の距離にあります。NGC 7496の中心には活動銀河核(AGN)が存在しており、ウェッブ望遠鏡のこの画像の中心で明るく輝いています。AGNの正体は、ジェットなどを放つ活動的な超巨大ブラックホールです。
Credits
SCIENCE: NASA, ESA, CSA, Janice Lee (NOIRLab)
IMAGE PROCESSING: Joseph DePasquale (STScI)