
アメリカ、インテュイティブ・マシーンズ(IM)社のIM-2ミッションの月着陸機「アテナ(Athena)」は、2025年3月7日2時30分ごろ(日本時、以下同じ)に月面へ着陸しました。着陸地点は、月の南極にほど近いムートン山地域にあるクレーター内で、これまでのミッションの中で最も南の地点でした。
ただ、着陸はしたものの、機体は横倒しになっていることがわかりました。冒頭の画像は、着陸後にアテナから撮影されたものです。着陸脚の下に月面ではなく地球が映っています。
IM社によると、実験機器が月面の過酷な環境でも動作することを実証するなど、バッテリーが切れる前にプログラムやミッションの一部は実行できたとのことです。IM社は、太陽の方向やソーラーパネルの向き、極寒の環境を考えると再充電の見込みはないと判断。3月7日15時30分にミッションを終了しました。

なおアテナに搭載されていた日本のダイモン社の小型月面探査車「YAOKI」は、着陸船から分離されることはなかったものの、写真撮影とそのデータ送信に成功しました。また収納ケース内で車輪の回転も実施されました。11時17分51秒に初回コマンドを送信、11時19分02秒に初回データを受信し、4時32分30秒の最終コマンド送信まで、2時間以上にわたりデータを送信することに成功したとのことです。
※3月8日19時55分、YAOKIに関する情報を差し替えました。
(参考)「IM-2ミッション」記事一覧
Main Image Credit: Intuitive Machines