
この画像に映っているのは球状星団M69(NGC 6637)です。M69は、いて座の方向、地球から約2万9700光年の距離にあります。
画像はハッブル宇宙望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)で撮影されたもので、球状星団を構成する多くの星とともに、その手前にある星々も映し出されています。
球状星団は、数万〜数百万個の星が球状に集まった星団です。天の川銀河には160個ほどの球状星団があることが知られています。天文学では水素やヘリウムより重い元素のことを「金属」と呼びますが、M69は知られている中でもとくに金属に富んだ球状星団の一つです。
宇宙が誕生したビッグバンの直後は、宇宙には水素やヘリウムなどの軽い元素しか存在しませんでした。やがて星が生まれ、その中心部での核融合反応や超新星爆発などによって、より重い元素が作られます。そのため新しい世代の星ほど金属量が多くなります。球状星団の星々は古いものが多く、比較的最近にできた星と比べると金属の比率は高くありません。球状星団としては金属量が比較的多いM69のような天体を研究することで、星の進化などに関する知見を得ることができます。
Image Credit: ESA/Hubble & NASA
(参照)ESA/Hubble

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