大口径望遠レンズで撮影した大マゼラン銀河 NOIRLabの「Images of the Week」 | アストロピクス

大口径望遠レンズで撮影した大マゼラン銀河 NOIRLabの「Images of the Week」

この画像に映っているのは大マゼラン銀河です。市販のカメラの大口径望遠レンズを使い、写真家のPetr Horálek氏が、南米チリのセロ・パチョン山で3夜にわたり約4時間かけて撮影しました。セロ・パチョン山は、ジェミニ天文台(ジェミニ南望遠鏡)が設置されている場所です。

大マゼラン銀河は、私たちが住む天の川銀河の伴銀河(衛星銀河)の一つです。天の川銀河が1000億〜4000億の星から構成されているのに対し、大マゼラン銀河は約200億の星から構成されています。もとは天の川銀河のような棒渦巻銀河だったとみられています。かつてはっきりしていた渦状腕は、おそらく天の川銀河や小マゼラン銀河の重力の影響によりゆがんでしまっています。

大マゼラン銀河には、タランチュラ星雲(かじき座30)など活発な星形成領域がいくつも存在しています。大マゼラン銀河は、近くにある小マゼラン銀河からガスや星を「奪って」いることが観測されています。小マゼラン銀河から引き寄せられた物質は大マゼラン銀河の物質と衝突し、それよりガスが圧縮されるため星形成がより活発になります。

画像は、NOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2025年11月19日に「Images of the Week」として公開されたものです。

(参考)
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Image Credit: NOIRLab/NSF/AURA/P. Horálek (Institute of Physics in Opava)

(参照)NOIRLab